Tuesday, May 01, 2007

イヨマンテって!

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アイヌ民族の伝統儀式「イヨマンテ」(クマ送り)を
「野蛮な行為」として事実上禁じた1955年の北海道知事名の通達について、
「北海道」は4月、この通達を52年ぶりに撤廃した。
というニュースが入ってきました。

「イヨマンテ」は、簡単に言うと、熊祭り で、
神とあがめるクマの魂を天上に送るための儀式だそうです。
元々の 北海道の原住民である「アイヌ民族」は、
熊を「人間の世界に姿を変えてやってきた神」と位置付けており、
大切に育てた熊の魂を天に返す 事で謝意を示し、
再び人間の世界に恵みがもたらされることを願って、この儀式を
行ってきたのだそうです。
古くは近隣の村から大勢を招いて執り行われ、
生け捕りにして2年ほど飼い育てた子熊に矢を放ち、
肉をふるまったそうです。近年は白老町、平取町、旭川市などで
数年に1度行われている程度になっていた。 との事です。

北海道ウタリ協会の阿部一司副理事長は
「(イヨマンテの禁止は和人とアイヌ民族との)同化政策の総仕上げの意味合いがあった。
今後は力を入れて儀式を復活させていきたい」と話している。
という事ですが、昔は、野蛮だ!とか、教育上好ましくない とか、動物愛護 とか、
いう事で禁止になっていたうようです。
※社団法人北海道ウタリ協会は、北海道に居住しているアイヌ民族で組織し、
「アイヌ民族の尊厳を確立するため、その社会的地位の向上と文化の保存・伝承及び
 発展を図ること」を目的とする団体。


日本には、多民族、多文化の共生といった意識は殆どないので、
こういった、「アイヌ文化」についての無理解が行われていたのでしょうね。
こういうニュースに接する機会でもないかぎり、私たちは、
「民族問題」なんかは忘れています。

北海道ウタリ協会によりますと、
アイヌ民族は、かつては東北地方北部から北海道、サハリン、千島列島に及ぶ広い範囲を
アイヌモシリ(人間の住む大地)として先住していたもので、
15世紀中頃から19世紀中頃までの間、アイヌモシリに和人の渡来が増えるに連れ、
松前藩や交易における商人の横暴、搾取などにより、
アイヌの生活は著しく圧迫された とあります。
同 北海道ウタリ協会によりますと、
それらは、コシャマインの戦い(1457年)、シャクシャインの戦い(1669年)、
クナシリ・メナシの戦い(1789年)などが起こった背景や結果などに明らかだ
としています。

また、

明治政府は蝦夷地を「北海道」と一方的に改称し、
本州などから移民を受け入れる植民地策を進め、
明治初期に12万人程度だった人口は、30年余りで100万人を超えました。
このため少数者となったアイヌ民族は、明治政府以降の同化政策の中で
伝統的な生活や生産の手段を失い、苦しい生活を強いられるとともに、
いわれない多くの差別を受けてきました。
近年では協会などが中心となって文化的、社会的、経済的な向上が
図られるように活動を進めています。

というのが、北海道ウタリ協会の主張です。
日本にも民族問題が、いまだ根強く残っていたのですね。









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